一頁講座
若年者胃癌
小林 世美
1
1愛知県がんセンター第1内科
pp.880
発行日 1972年7月25日
Published Date 1972/7/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403109184
- 有料閲覧
- 文献概要
癌は一般に高年者の疾病とされているが,消化管癌も概して同様な傾向を示す.ところが,胃癌では,食道癌や大腸癌に比し,若年者癌をより多く見る.何故かは最後に述べよう.
若年者胃癌の年齢を,多くの文献は30歳までとしているが,36歳までを含めた報告もあり,著者らは34歳までを取扱って昨年の癌学会で発表した.男女比は,胃癌一般では2対1だが,若年者では約1対1,あるいは女性の方が多いとの報告もあり,一般比に比べて女子に多いことは間違いない.思春期の盛んなエストロゲン分泌が発癌に関係ありとする考え方がある.
Copyright © 1972, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.