便失禁診療ガイドライン2024年版（改訂第2版）

日本大腸肛門病学会より本書の初版が2017年に刊行され，今回7年ぶりに2024年版（改訂第2版）が刊行された．作成委員会や評価委員会には，医師以外にも便失禁の診療に長けたさまざまなメンバーが揃い，Minds診療ガイドライン作成マニュアルに準拠した形式で作成されている．本文中では，便失禁の定義・病態・リスク因子，診断・評価，検査法，そして治療法が教科書的に綴られているが，巻頭にまとめられた便失禁に対する初療から専門的診療までの診療アルゴリズムはその診療指針が簡潔にまとめられており，外来・入院診療の際の手引きとして便失禁診療のnoviceからexpertまで利用できるガイドラインとなっている．