Japanese
English
特集 便失禁の診断と治療update
I. 総論
1.便失禁―overview
Fecal incontinence:overview
味村 俊樹
1
T. Mimura
1
1自治医科大学消化器一般移植外科
キーワード:
便失禁
,
定義
,
有症率
,
病態・原因
Keyword:
便失禁
,
定義
,
有症率
,
病態・原因
pp.657-664
発行日 2024年5月1日
Published Date 2024/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka86_657
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便失禁は,「無意識または自分の意思に反して肛門から便がもれる症状」と定義され,本邦での有症率は20~65歳で4%,65歳以上で7.5%との報告がある.症状は漏出性便失禁と切迫性便失禁に分けられその原因は多数あるが,便禁制に関与する因子としては便性状,肛門括約筋・肛門挙筋機能,直腸肛門感覚機能,直腸内圧・容量・コンプライアンス,結腸機能,認知・運動機能があげられる.治療は保存的療法から外科治療まで多数あり,低侵襲の治療から試みるのが原則である.
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