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特集 めざせ外科専門医! これだけは押さえておこう 一般・消化器外科の手術の基本(1)
7.小児外科
Pediatric surgery
高見 尚平
1
,
藤代 準
2
S. Takami
1
,
J. Fujishiro
2
1日本赤十字社医療センター小児外科
2東京大学小児外科
キーワード:
Meckel憩室
,
腸重積
,
腸回転異常症
,
小児のヘルニア
Keyword:
Meckel憩室
,
腸重積
,
腸回転異常症
,
小児のヘルニア
pp.808-818
発行日 2024年6月1日
Published Date 2024/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka86_808
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外科専門医が理解するべき小児外科5疾患に関して概説した.Meckel憩室は出血・捻転・腸重積といった多様な臨床症状を呈する.腸回転異常症は新生児の大量腸管切除および短腸症候群の原因となるため,早急な診断および手術が必要である.腸重積症は多くの場合,非観血的に整復可能であるが,穿孔時には急激なバイタル変化が起こりうる.小児期の虫垂炎は穿孔率が高く保存的治療後の再発率も高い.小児の鼠径ヘルニアは腹壁の脆弱性が原因とはなっていないため,ヘルニア囊の高位結紮のみで治癒する.小児外科施設が近くにない,患児の状態がわるいなどで,一般外科施設で治療を行う場合には各ガイドライン・成書を参考のうえ治療に当たってもらいたい.
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