特集 「…血が出たんです」―肛門・会陰部出血へのアプローチ―
【各論】
乳幼児の肛門疾患と下血をきたす疾患
西本 祐子
1
1小児外科専門医 国立病院機構本部医療部人材育成キャリア支援室
キーワード:
裂肛
,
肛門周囲膿瘍
,
腸回転異常症
,
腸重積症
,
下血
,
急性腹症
Keyword:
裂肛
,
肛門周囲膿瘍
,
腸回転異常症
,
腸重積症
,
下血
,
急性腹症
pp.750-752
発行日 2012年10月15日
Published Date 2012/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414102625
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小児外科医にとって,肛門部疾患や下血を主訴とする乳幼児を診る機会は多く,その原疾患は保存的治療で治癒するものから緊急処置が必要になるものまで幅広い.しかし,小児下血の特徴は,原因,症状,予後がさまざまであるものの,児の年齢や出血の外観,便の性状によって,原因疾患の絞り込みがある程度可能なことであるが,診断や初期治療が遅れると患児の予後に大きく関わることがあるので注意が必要である.
本稿では,日常外来で遭遇する乳幼児の代表的な肛門部疾患(肛門周囲膿瘍・乳児痔瘻,裂肛)と,下血をきたし緊急処置を要する疾患(腸回転異常症,腸重積症)について解説する.
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