Japanese
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特集 イメージング・ナビゲーション技術の現状と未来
II. 上部消化管
2.胃癌に対するセンチネルリンパ節を指標とした個別化縮小手術
Sentinel lymph node navigation surgery for early stage gastric cancer
松田 諭
1
,
竹内 優志
1
,
福田 和正
1
,
中村 理恵子
1
,
川久保 博文
1
,
北川 雄光
1
S. Matsuda
1
,
M. Takeuchi
1
,
K. Fukuda
1
,
R. Nakamura
1
,
H. Kawakubo
1
,
Y. Kitagawa
1
1慶應義塾大学外科(一般・消化器)
キーワード:
胃癌
,
センチネルリンパ節生検縮小手術
,
個別化治療
Keyword:
胃癌
,
センチネルリンパ節生検縮小手術
,
個別化治療
pp.26-31
発行日 2024年1月1日
Published Date 2024/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka86_26
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胃癌に対する胃切除後の生活の質(QOL)維持の実現をめざし,リンパ節郭清範囲を適切に縮小するためには,術前・術中のリンパ節転移範囲の正確な判定が重要である.縮小手術を適切な胃癌患者に提供することを目的として,胃癌に対するセンチネルリンパ節(SN)生検の開発がすすんでいる.本邦においては,多施設共同前向き観察研究の結果,cT1bN0かつ長径4 cm以下の早期胃癌に対してSN生検の精度が保たれることが示された.そして現在,SN生検を用いた個別化縮小手術の安全と有効性検証を目的とした,単群第Ⅲ相試験が進行中である.早期胃癌に対するSN生検は,コンセプトの確立に始まり,縮小手術の有用性検証の段階まで到達した.現在進行中の先進医療Bの結果を含めて,早期胃癌に対する個別化縮小手術のさらなる開発が期待される.
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