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特集 外科手術と感染症
II. 各論
2. 下部消化管外科
3)直腸癌における術前化学療法は周術期感染性合併症を増加させるのか?―TNT時代に向けてわれわれが知っておくべきこと
Does preoperative chemotherapy induce perioperative infectious comorbidities in rectal cancer?:lessons for the era of total neoadjuvant therapy
小倉 淳司
1
,
村田 悠記
1
,
小林 龍太朗
1
,
上原 圭
1
,
中山 吾郎
1
,
江畑 智希
1
A. Ogura
1
,
Y. Murata
1
,
R. Kobayashi
1
,
K. Uehara
1
,
G. Nakayama
1
,
T. Ebata
1
1名古屋大学
キーワード:
直腸癌
,
術前化学療法
,
感染性合併症
Keyword:
直腸癌
,
術前化学療法
,
感染性合併症
pp.536-539
発行日 2023年4月25日
Published Date 2023/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka85_536
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近年,直腸癌に対するtotal neoadjuvant therapy(TNT)の有用性に関する報告が増加しているが,術前化学療法にフォーカスしたエビデンスは少ない.術前治療の強化による腫瘍学的な利益の一方で,感染性合併症を起こすと不利益となりうる.当科の結果では術前化学療法単独であれば感染性合併症を増加させなかったが,bevacizumab併用時は有意に増加するため注意が必要である.さらに,TNTでの化学放射線療法(CRT)との併用時は注意をより要すると想定される.
© Nankodo Co., Ltd., 2023