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特集 外科手術と感染症
I. 総論
11. わが国における手術部位感染の発生頻度とリスク因子
Incidence and risk factors of surgical site infections in Japanese surgical procedures
佐和 章弘
1
,
森兼 啓太
2
,
針原 康
3
A. Sawa
1
,
K. Morikane
2
,
Y. Harihara
3
1広島国際大学薬学部
2山形大学医学部附属病院検査部
3東和病院
キーワード:
手術部位感染
,
SSIサーベイランス
,
感染リスク因子
Keyword:
手術部位感染
,
SSIサーベイランス
,
感染リスク因子
pp.468-475
発行日 2023年4月25日
Published Date 2023/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka85_468
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日本環境感染学会のJapanese Healthcare Associated Infections Surveillance(JHAIS)委員会で過去10年間に収集された全国の手術部位感染(SSI)データは457,558例であり,全体のSSIの発生率は6.05%(27,692例)であった.総じて消化器系手術においてSSI発生率は高値を示し,特に膵頭十二指腸切除では26.01%に達していた.リスクインデックスカテゴリー(RIC)別のSSI発生率は,RICの増加に伴って高くなり,特にRIC2以上の症例で高率である傾向が認められた.多変量解析の結果,手術時間(長時間手術)は多くの手術においてSSI発生のリスク因子であった.
© Nankodo Co., Ltd., 2023