連載 外科医の私論
臨床系医学会の財務状況の課題
島田 英昭
1
1東邦大学大学院消化器外科学講座
pp.974
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka84_974
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複数の学会の財務委員を拝命しているので,学会財務の現状と展望について私見を述べてみたい.現状認識として,特に外科系の学会では会員数の漸減が大きな課題となっている.また,学術集会における企業協賛も同じく漸減傾向となっている.学会運営に関しては,1970年代後半~1990年代前半にかけての20年間ほどが黄金期であったといえる.会員数の増加,学術集会参加者の増加,企業協賛の増加の相乗効果によって毎年増収増益の好決算となっていた.理事会・事務局は財務状況を懸念する必要のない“優良企業”であり,永続的な発展が当然であると感じられるような時代であったと思われる.
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