3．多施設共同研究の結果からみる食道胃接合部癌治療戦略の展望

Treatment strategy for cancer of the esophagogastric junction：perspective from the results of multicenter nationwide research

食道癌に対する術式と胃癌に対する術式が大きく異なっているため，その境界に位置する食道胃接合部癌に対する至適術式とその選択基準は長らく定まっていなかった．日本胃癌学会，日本食道学会合同の全国調査・前向き臨床試験が行われ，食道胃接合部癌のリンパ節転移の分布・頻度が明らかとなってきた．進行癌を対象にした前向き研究の結果に基づいたリンパ節郭清アルゴリズムが最新のガイドラインに掲載され，今後はこれを基準として実臨床がすすむと考えられる．