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特集 専門医必携 新外科手術書―新しい手術手技のエッセンス
III. 小腸
2.Crohn病に対する消化管吻合の手技とコツ
Anastomotic techniques and tips for Crohn’s disease
板橋 道朗
1
,
谷 公孝
1
,
番場 嘉子
1
,
小川 真平
1
,
山本 雅一
1
M. Itabashi
1
,
K. Tani
1
,
Y. Bamba
1
,
S. Ogawa
1
,
M. Yamamoto
1
1東京女子医科大学消化器・一般外科
キーワード:
機能的端々吻合
,
狭窄形成術
,
短腸症候群
Keyword:
機能的端々吻合
,
狭窄形成術
,
短腸症候群
pp.472-476
発行日 2021年4月10日
Published Date 2021/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka83_472
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Crohn病の手術では,病変が多発しスキップしている例や,吻合部付近に再燃して再手術となる例が多いことが特徴的である.本邦の多施設共同研究では,再手術率は5年で23.4%,10年で48.0%と報告されている1).また,2002年5月以降の症例とそれ以前の症例を比較すると,5年再手術率は29.4%から18.5%へ,10年再手術率は54.9%から40.9%へ有意に低下していた.当教室の手術例のうち初回手術は半数以下で,2010年以降の最近の症例では173例中97例(56.1%)は先行する手術がある症例であった(図1).Crohn病における吻合は,短腸症候群などの腸管機能不全予防と長期的な手術回避が目的である.
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