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特集 専門医必携 新外科手術書―新しい手術手技のエッセンス
II. 胃
6.胃癌に対する定型的腹腔鏡下胃全摘除術
Standard procedure in laparoscopic total gastrectomy for gastric cancer
奥村 直樹
1
,
安福 至
1
,
田中 善宏
1
,
吉田 和弘
1
N. Okumura
1
,
I. Yasufuku
1
,
Y. Tanaka
1
,
K. Yoshida
1
1岐阜大学腫瘍外科
キーワード:
胃癌
,
腹腔鏡下胃全摘除術
,
低侵襲性手術
Keyword:
胃癌
,
腹腔鏡下胃全摘除術
,
低侵襲性手術
pp.449-457
発行日 2021年4月10日
Published Date 2021/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka83_449
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腹腔鏡下胃全摘除術は,1999年にAzagraら1)とUyamaら2)によって報告されて以来,手術件数は近年増加傾向で3)広く普及しつつあるが,腹腔鏡下幽門側胃切除術に比べ,膵上縁遠位側のリンパ節郭清や脾門部,胃底部の操作に加え食道空腸吻合など,より高度な技術が要求される難易度の高い手術である.また,適応症例が少ないため手術経験が蓄積されにくく,腹腔鏡下幽門側胃切除術に十分習熟した後に経験すべき術式と考えられる.本稿では,胃癌治療ガイドライン(第5版)4)で適応となっている早期胃癌におけるD1+郭清を伴う腹腔鏡下胃全摘除術の手順を説明する.なお,再建はRoux-en-Y法とし,食道空腸吻合はリニアステープラーを用いたオーバーラップ法を用いている.また,本文中の左右は患者の左右であり,画面では反対になることに注意いただきたい.
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