Japanese
English
特集 大学病院では学べない外科臨床
I. 消化器外科
3.下部消化管穿孔
Perforation of the lower digestive tract
近藤 崇之
1
T. Kondo
1
1川崎市立川崎病院外科
キーワード:
大腸穿孔
,
小腸穿孔
,
急性腹症
Keyword:
大腸穿孔
,
小腸穿孔
,
急性腹症
pp.413-416
発行日 2020年4月25日
Published Date 2020/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka82_413
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
下部消化管穿孔は,大腸菌などのGram陰性桿菌を中心とした細菌性腹膜炎によって,早期からエンドトキシン血症や敗血症を呈する疾患である.そのため,迅速に身体所見や各種検査から穿孔の有無や穿孔部位を同定することが非常に重要である.治療は腸管穿孔の原因となる疾患(良性,悪性)にもよるが,病変部腸管切除+人工肛門造設術がもっとも一般的な術式で,患者の状態が比較的良好であれば腸管吻合を行える場合もあるが,できるだけ侵襲を減らし短時間に手術を終了させることが原則である.患者の重症度に応じた適切な術後管理が要求され,その管理がうまくいかなかった場合,致死的な結果を招くことが多い.
© Nankodo Co., Ltd., 2020