Japanese
English
症例
腹腔鏡下大量洗浄法を施行した腸回転異常を伴う穿孔性虫垂炎の1例
A case of perforated appendicitis with intestinal malrotaion treated by laparoscopic appendectomy using irrigation methods with a large quantity of saline
岡田 明子
1
,
井上 昌也
1
,
竹之内 靖
1
,
中山 隆
1
A. Okada
1
,
M. Inoue
1
,
Y. Takenouchi
1
,
T. Nakayama
1
1常滑市民病院外科
キーワード:
腹腔鏡下手術
,
洗浄法
,
穿孔性虫垂炎
Keyword:
腹腔鏡下手術
,
洗浄法
,
穿孔性虫垂炎
pp.884-887
発行日 2019年7月1日
Published Date 2019/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka81_884
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はじめに 腸回転異常を伴う急性虫垂炎は,初発症状が典型的でないため診断が遅れることがあるといわれてきた1)が,近年は画像診断の進歩により術前に腸回転異常を診断できることも多くなってきた2).急性虫垂炎に対する腹腔鏡下手術は広く普及しており3),特に腸回転異常を伴う場合は腹腔内の観察が容易であることから腹腔鏡下手術のよい適応である4,5)が,腹膜炎を起こしている例では腸回転異常の有無にかかわらず開腹術と腹腔鏡下手術でどちらが優れているか議論の分かれるところである3,6~9).今回われわれは,腸回転異常を伴う穿孔性虫垂炎と術前診断し,太平らの提唱する腹腔鏡下大量洗浄法10)を併用した腹腔鏡下虫垂切除術を施行し良好な経過を得た1例を経験したので報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2019