Japanese
English
特集 消化器疾患に対する機能温存・再建手術
II. 下部消化管領域
5. 直腸癌に対する局所切除の適応と補助療法
Indication of local resection for rectal cancer and followed by adjuvant therapy
高橋 秀和
1
,
三吉 範克
1
,
原口 直紹
1
,
畑 泰司
1
,
松田 宙
1
,
山本 浩文
1
,
水島 恒和
1
,
森 正樹
2
,
土岐 祐一郎
3
H. Takahashi
1
,
N. Miyoshi
1
,
N. Haraguchi
1
,
T. Hata
1
,
C. Matsuda
1
,
H. Yamamoto
1
,
T. Mizushima
1
,
M. Mori
2
,
Y. Doki
3
1大阪大学消化器外科
2九州大学消化器・総合外科
3大阪大学消化器外科
キーワード:
直腸癌
,
局所切除
,
経肛門的内視鏡下手術
,
化学放射線療法
Keyword:
直腸癌
,
局所切除
,
経肛門的内視鏡下手術
,
化学放射線療法
pp.474-479
発行日 2019年4月25日
Published Date 2019/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka81_474
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大腸癌治療ガイドラインによると,早期直腸癌の低侵襲手術として,肛門からアプローチして癌を切除する方法(経肛門的切除)と,ジャックナイフ位にて殿部に皮膚切開し傍仙骨的にアプローチして切除する方法(経仙骨的切除および経括約筋的切除)があるとされる.一方で近年,大腸内視鏡の診断と治療の発展は目覚ましいものがあり,大腸内視鏡の治療に関しては,ポリペクトミーから内視鏡的粘膜切除術(endoscopic mucosal resection:EMR),内視鏡的粘膜下層剝離術(endoscopic submucosal dissection:ESD)の流れで発展してきた.この流れからすると,どちらかというと現在の臨床医にとっては経仙骨切除よりも経肛門的切除のほうがより直感的ではないかと考える.それを裏づけるかどうかはわからないが,現在では経肛門的切除のほうが普及しているのではないだろうか.本稿においては,trans anal endoscopic surgery(TEM)より派生した経肛門的内視鏡下局所切除について,その意義と術式について述べる.
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