特集 外科の近未来 ──1,000号記念
術中診断の近未来
-蛍光イメージング,
共焦点レーザー顕微内視鏡を用いた術中診断
河口 義邦
1,2
,
真木 治文
1,2
,
長谷川 潔
1,2
1東京大学肝胆膵外科
2東京大学人工臓器移植外科
キーワード:
蛍光イメージング
,
共焦点レーザー顕微内視鏡
,
術中診断
Keyword:
蛍光イメージング
,
共焦点レーザー顕微内視鏡
,
術中診断
pp.1053-1058
発行日 2017年11月1日
Published Date 2017/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_geka79_1053
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マルチスライスCTなどの普及で肝切除の術前診断の精度は向上しているが,術中modalityを用いることで術前に把握できなかった事象を発見することは日常臨床で経験される.術中診断の主役は依然として術中超音波である.近年,インドシアニングリーン(ICG)を蛍光源とした蛍光イメージングが肝細胞癌や大腸癌肝転移の同定に応用可能となり,術前に同定されなかった腫瘍が描出されることも報告されている.また1,000倍程度に拡大した画像をリアルタイムに観察できる共焦点レーザー顕微内視鏡を用いて,肝臓検体の癌部と非癌部の同定が可能であり,サージカルマージンの確認や良・悪性の鑑別診断に応用されることが期待される.
© Nankodo Co., Ltd., 2017