Japanese
English
特集 早期胆嚢癌―最新の画像診断と治療
早期胆嚢癌の術中診断と治療方針
Intraoperative Diagnosis and Treatment of Early Gallbladder Cancer
木下 壽文
1
,
今山 裕康
1
,
金澤 尚満
1
Hisafumi KINOSHITA
1
,
Hiroyasu IMAYAMA
1
,
Naomitsu KANAZAWA
1
1久留米大学医学部第二外科
1Department of Surgery, Kurume University School of Medicine
キーワード:
早期胆嚢癌
,
術中診断
,
術中超音波検査
,
治療方針
Keyword:
早期胆嚢癌
,
術中診断
,
術中超音波検査
,
治療方針
pp.65-69
発行日 2000年1月15日
Published Date 2000/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427900137
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早期胆嚢癌の術中診断と治療方針について述べた.術中診断としてはUS,肉眼所見,実体顕微鏡,胆汁細胞診,迅速病理組織診などが行われているが,当科ではUSを中心に術中診断を行っている.胆嚢癌のUSによる層構造に注目し,層の識別,層エコーの不均一,層の連続性から壁深達度診断を行っている.m癌とmp癌との鑑別は術中USのみならず他の診断法でも困難であるが,m,mp癌とss癌との鑑別は可能であると考えている.肉眼型の中でも表面平坦型の診断は困難であり,術中の肉眼所見や迅速病理組織診が重要である.早期胆嚢癌の組織学的進展状況をみるとm癌ではリンパ節転移や脈管・神経浸潤はみられないが,mp癌では少数ながら脈管浸潤がみられる.早期胆嚢癌に対する根治術式としては胆嚢全層切除術や肝床切除術,胆管切除術を併施し,さらに第2群リンパ節郭清を行うべきである.
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