Dupuytren拘縮に関する最近の知見と治療法

Recent knowledge of Dupuytren contracture and its treatment

は じ め に

　Dupuytren拘縮はPlaterにより1614年はじめて報告され，1834年にDupuytrenによりLancetに報告され広く知られるようになった^1）．手掌に生じる線維増殖性疾患で，進行性の手指の屈曲変形を呈す疾患である^2）．診断は臨床所見，病歴，既往歴や家族歴などから臨床的に診断される．本稿ではDupuytren拘縮のこれまでの知見を述べ，非手術的治療を含めた各種治療法，および現在当科で行っている部分腱膜切除術（limited fasciectomy）とZ形成術を組み合わせた治療法を提示する．