Japanese
English
骨・軟部腫瘍のマネジメント(その2) Ⅲ.良性骨腫瘍・腫瘍類似疾患の治療
3)類骨骨腫
類骨骨腫に対するO-armガイド下手術の有用性
Usefulness of O-arm guided excision for osteoid osteoma
小池 宏
1
,
西田 佳弘
2
,
生田 国大
1
,
酒井 智久
1
,
伊藤 鑑
1
,
今釜 史郎
1
H. Koike
1
,
Y. Nishida
2
,
K. Ikuta
1
,
T. Sakai
1
,
K. Ito
1
,
S. Imagama
1
1名古屋大学整形外科
2名古屋大学医学部附属病院リハビリテーション科
1Dept. of Orthop. Surg., Nagoya University School of Medicine, Nagoya
キーワード:
osteoid osteoma
,
O-arm
,
C-arm
Keyword:
osteoid osteoma
,
O-arm
,
C-arm
pp.71-73
発行日 2021年10月25日
Published Date 2021/10/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei80_71
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は じ め に
類骨骨腫は,小児および若年成人の長管骨の骨幹部に好発する良性の骨芽細胞性骨腫瘍で,良性骨腫瘍全体の約12%を占める.特徴的な症状は,夜間に増悪する痛みの訴えで,非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)により改善する1~3).画像では,周囲の硬化所見に囲まれるように,中心部にnidusと呼ばれる骨透亮像を認め,類骨骨腫に特徴的な所見である2,3).標準的治療は手術的治療であり,nidusの完全切除により良好な成績が期待できる4).しかし,術中のnidusの特定が困難な場合があり,不完全な切除により再発のリスクがある5).
O-armは整形外科,脊椎,脳神経外科で主に使用される2 Dおよび3 D移動型術中イメージングシステムであり,術中のCTにより,病変の解剖学的評価が可能である.われわれは近年,類骨骨腫に対してnidusの位置を正しく評価し,骨の切除量を最小限におさえるために,O-armを用いて手術的治療を行っている.
本研究の目的は,当院でO-armまたはイメージ(C-arm)を用いて手術的治療を行った四肢発生の類骨骨腫の治療成績を両者の間で比較・検討することである.
© Nankodo Co., Ltd., 2020