Japanese
English
鏡視下手術の進歩――小関節から脊椎まで Ⅶ.足部・足関節
陳旧性足関節外側靱帯損傷に対する鏡視下外側靱帯修復術の治療成績
-――二つの術式間の比較
Clinical outcome of the arthroscopic ankle lateral ligament repair for chronic lateral ankle ligament injury;comparison of two procedures
野口 幸志
1
,
副島 崇
2
K. Noguchi
1
,
T. Soejima
2
1久留米大学医療センター整形外科・関節外科センター
2久留米大学健康・スポーツ科学センター
1Dept. of Orthop. Surg., Kurume University Medical Center, Kurume
キーワード:
lateral ankle ligament injury
,
arthroscopic surgery
,
lateral ligament repair
Keyword:
lateral ankle ligament injury
,
arthroscopic surgery
,
lateral ligament repair
pp.234-239
発行日 2020年4月20日
Published Date 2020/4/20
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei77_234
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は じ め に
陳旧性足関節外側靱帯損傷に対する手術法として,海外では遺残靱帯と伸筋支帯を利用したBroström-Gould法がゴールデンスタンダードとされてきた1,2).しかし,足関節鏡の普及と手術の低侵襲化の流れもあり,2009年より鏡視下外側靱帯修復術の報告3)が散見されるようになった.さまざまな術式が報告されているが,どの術式においても短期成績は良好である4~10).それぞれの術式に手技上の違いはあるが,基本的には関節鏡視下にスーチャーアンカーを外果に挿入し,残存している前距腓靱帯(anterior talofibular ligament:ATFL)を縫縮する方法である.
2016年以降,当院では外果に挿入したアンカー糸を用いてlasso-loop stitchでATFLを縫合する方法9)(K群)とracking hitchでATFLを縫縮した糸を外果にノットレスアンカーで圧着する方法10)(KL群)を行ってきた.本稿では,鏡視下外側靱帯修復術の術後成績を二つの術式間で比較したので報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2020