Japanese
English
鏡視下手術の進歩――小関節から脊椎まで Ⅵ.膝関節
骨巨細胞腫に対する骨髄鏡手術の活用
Feasibility of osteoscopic surgery in patients with giant cell tumor of bone
麩谷 博之
1
,
熊西 俊介
1
,
橘 俊哉
1
H. Futani
1
,
S. Kumanishi
1
,
T. Tachibana
1
1兵庫医科大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Hyogo College of Medicine, Nishinomiya
キーワード:
giant cell tumor
,
bone
,
osteoscopy
,
endoscopy
,
bone tumor
Keyword:
giant cell tumor
,
bone
,
osteoscopy
,
endoscopy
,
bone tumor
pp.229-232
発行日 2020年4月20日
Published Date 2020/4/20
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei77_229
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は じ め に
従来から良性骨腫瘍の手術は,腫瘍のサイズに合わせた骨開窓を作製して直視下に腫瘍切除することが標準的とされてきた.一方,骨髄鏡手術は,関節腔に対する関節鏡手術と同様に,骨髄腔を鏡視しながら骨内の病変にアプローチする鏡視下手術である1,2).本法の特徴は,従来からの直視下手術より低侵襲で行えることにある.当科では2000年より本法を行ってきた.発生部位や組織型は異なっても,骨腫瘍の多くは骨髄腔内(骨内)から発生するため,本法の汎用性は高い.よって,内軟骨腫3,4)や骨内脂肪腫5)などの再発率の低い良性骨腫瘍には,その有用性が報告されている.われわれは,中間悪性腫瘍で局所再発率の高い骨巨細胞腫6)にも,本法を活用している7).よって本稿では,骨巨細胞腫に対する本法の適応,手技,臨床成績を概説する.
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