Japanese
English
整形外科診療における最先端技術 Ⅰ.診断,評価
2.人工知能
人工知能による骨折の画像診断
Detection of fractures on plain radiographs using artificial intelligence
浦川 貴朗
1
,
田中 裕貴
1
,
後藤 真一
1
,
松澤 等
2
,
渡辺 慶
3
,
遠藤 直人
3
T. Urakawa
1
,
Y. Tanaka
1
,
S. Goto
1
,
H. Matsuzawa
2
,
K. Watanabe
3
,
N. Endo
3
1鶴岡市立荘内病院整形外科
2新潟大学脳研究所統合脳機能研究センター
3新潟大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Tsuruoka Municipal Shonai Hospital, Tsuruoka
キーワード:
AI
,
CNN
,
fracture
,
Grad-CAM
,
object detection
Keyword:
AI
,
CNN
,
fracture
,
Grad-CAM
,
object detection
pp.63-66
発行日 2019年4月25日
Published Date 2019/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei75_63
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は じ め に
人工知能による医療画像の診断は,畳み込みニューラルネットワーク(convolutional neural network:CNN)という手法が用いられている1).骨折の診断は,2017年にOlczakらによって初めて報告された2).彼らは,足関節および手関節のX線像を読影させ,83%の正診率を得たと報告している.その後,2018年に手関節骨折3),上腕骨近位端骨折の報告がなされ4),後者においては96%の正診率にまで達した.われわれは,大腿骨転子部骨折のX線像をVisual Geometry Group 16-layer(VGG16)モデルを用いて読影させ,95.5%の正診率を達成した5).この正診率は,整形外科医による正診率92.2%に匹敵する値であった.本稿では,VGG19モデルにおいても解析を加え6),人工知能による骨折診断の概観を論述することを目的とした.
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