Japanese
English
しびれ・痛みに対する整形外科診療の進歩 Ⅰ.総 論
2.理学療法
腰痛および下肢の痛みとしびれに対する経験的治療に基づいた運動療法
Exercise based on empirical therapy for low back pain and pain/numbness of lower limbs
銅冶 英雄
1
,
大川 淳
2
H. Doya
1
,
A. Okawa
2
1お茶の水整形外科機能リハビリテーションクリニック
2東京医科歯科大学整形外科
1Ochanomizu Orthopedic Medicine and Rehabilitation Clinic, Tokyo
キーワード:
low back pain
,
lumbar disc herniation
,
lumbar spinal stenosis
,
exercise
,
empirical therapy
Keyword:
low back pain
,
lumbar disc herniation
,
lumbar spinal stenosis
,
exercise
,
empirical therapy
pp.45-49
発行日 2018年10月30日
Published Date 2018/10/30
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei74_45
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は じ め に
腰痛に運動療法が有効であるという報告はあるが,どのような運動が適切であるかに関しては,議論の分かれるところである.腰痛に対する後屈体操と前屈体操を比較した研究では,腰痛の改善効果には差がなかったとされている1,2).また,腰椎椎間板ヘルニアは,一般的に後屈体操が効果的といわれている3~5).一方で,腰部脊柱管狭窄症による下肢痛や下肢のしびれは前屈体操で軽快することが多いと報告されている6).
経験的治療とは,原因が不明な病気に対して治療を開始しながら効果のある治療を確定するという治療法である7).疼痛の原因特定が困難な腰椎疾患に対しても,経験的治療に基づいた運動療法を行い,興味深い結果が得られたので報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2018