Japanese
English
しびれ・痛みに対する整形外科診療の進歩 Ⅱ.疾患・病態別の診断・治療
4.下肢
Morton病の診断と治療
Diagnosis and treatment of Morton disease
平石 英一
1
,
池澤 裕子
1
,
工藤 加奈子
2
E. Hiraishi
1
,
H. Ikezawa
1
,
K. Kudo
2
1永寿総合病院整形外科
2慶應義塾大学整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Eiju General Hospital, Tokyo
キーワード:
Morton disease
,
diagnosis
,
treatment
,
operative findings
Keyword:
Morton disease
,
diagnosis
,
treatment
,
operative findings
pp.185-189
発行日 2018年10月30日
Published Date 2018/10/30
DOI https://doi.org/10.15106/j_besei74_185
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
は じ め に
Morton病は,歩行時に中足骨頭間から足趾に放散する苛立たしい疼痛を主症状とする趾神経の絞扼性神経障害である1).Morton’s neuroma(Morton神経腫)2~4),interdigital neuroma5),Morton’s metatarsalgia6)とも呼ばれ,多くは障害部位に趾神経の腫大を認めるが,腫大のない症例もあるとされている.一般的に,Morton神経腫と称されるが,病理組織学的には断端神経腫とは異なり,神経内膜や周膜,神経束内や神経束周囲の線維化が主な変化1,6)であるが,本稿では一般的呼称に合わせ神経腫と記載する.一方,Morton’s syndromeと呼ばれる中足骨頭下の疼痛を症状とする別の疾患も報告されており1),しばしば混同されている.今回,手術例を中心にMRI画像を手術所見と対比し,本症の診断と治療に関し検討を行ったので,文献的考察を加え報告する.
© Nankodo Co., Ltd., 2018