特集 高齢者(75歳以上)の運動器変性疾患に対する治療
下肢の変性疾患に対する高齢者治療 膝関節変性疾患 高齢者における開大式楔状高位脛骨骨切り術
花田 弘文
1
,
藤原 明
,
山口 史彦
,
稲光 秀明
,
原 道也
1福岡リハビリテーション病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
関節鏡法
,
関節疾患
,
脛骨
,
骨切り術
,
内固定法
,
骨板
,
膝関節
,
追跡研究
,
治療成績
Keyword:
Arthroscopy
,
Bone Plates
,
Follow-Up Studies
,
Fracture Fixation, Internal
,
Joint Diseases
,
Knee Joint
,
Osteotomy
,
Radiography
,
Tibia
,
Treatment Outcome
pp.56-61
発行日 2017年10月10日
Published Date 2017/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2018088644
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2008年4月~2017年3月に開大式楔状高位脛骨骨切り術(OWHTO)を施行し術後5年以上経過した160膝を、75歳以上(O群)58膝(男15膝、女43膝、平均年齢75.2歳)と75歳未満(Y群)102膝(男23膝、女79膝、平均年齢62.8歳)に分け、術後成績を比較した。JOAスコアはO群が術前平均52.8点から最終経過観察時平均85.2点へ、Y群が51.6点から85.4点へ改善したが、両群間で有意差を認めなかった。立位大腿脛骨角(FTA)、立位下肢機能軸、脛骨後傾角、膝蓋骨の高さはいずれもO群とY群で有意差を認めなかった。骨癒合終了時期はO群が平均4.8ヵ月、Y群が平均4.5ヵ月で有意差を認めなかった。日常生活で高い生活の質を目指す高齢者に対してOWHTOは適応となり、十分満足度が高いものとなると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2017