人工関節置換術-最新の知見
関節の評価法と診断 関節のアライメント評価、手術前および手術後の評価 人工膝関節全置換術前三次元CT計測による適正な脛骨前後軸の評価
久保 宏介
1
,
宍戸 孝明
,
横山 剛
,
加藤 大輔
,
森島 満
,
立岩 俊之
,
正岡 利紀
,
山本 謙吾
1東京医科大学 整形外科
キーワード:
脛骨
,
X線CT
,
捻転
,
治療成績
,
三次元イメージング
,
膝関節置換術
,
変形性膝関節症
,
アラインメント
Keyword:
Tibia
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Torsion Abnormality
,
Treatment Outcome
,
Arthroplasty, Replacement, Knee
,
Osteoarthritis, Knee
,
Imaging, Three-Dimensional
pp.28-31
発行日 2014年4月10日
Published Date 2014/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2014270790
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人工膝関節全置換術(TKA)の術前脛骨三次元(3-D)CT評価を行った変形性膝関節症86例104膝を対象として、脛骨近位前後(AP)軸と脛骨遠位解剖学的指標(脛骨遠位AP軸)とのなす角を計測し、回旋参照軸としての脛骨遠位AP軸の信頼性を検討した。脛骨近位AP軸に対する脛骨遠位AP軸の捻れ角は、後十字靱帯(PCL)-脛骨結節内側縁(AP-1)に対しては足関節前後軸(D3)と第2中足骨軸(D5)が、PCL-脛骨結節内側1/3(AP-2)に対しては足関節内外果軸の垂線(D4)の平均値の一致が高い傾向にあったが、症例間の大きなばらつきが認められ、脛骨遠位AP軸を参照軸として使用した場合に大きな回旋誤差を生じる可能性のある症例が存在した。適正な脛骨コンポーネント回旋位設置を確認する際に参照軸として脛骨遠位AP軸を用いる場合には、予め捻れ角を確認しておくことが重要であると考えられた。
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