腰椎疾患up-to-date
腰椎疾患に対する保存的治療 神経症状に対する薬物治療 高齢者慢性腰痛症に対するプレガバリンの効果
酒井 義人
1
1国立長寿医療研究センター 整形外科(脊椎外科)
キーワード:
X線診断
,
MRI
,
脊柱管狭窄
,
腰椎
,
腰痛
,
治療成績
,
めまい感
,
疼痛-神経因性
,
Pregabalin
,
傾眠
Keyword:
Pregabalin
,
Dizziness
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Lumbar Vertebrae
,
Neuralgia
,
Radiography
,
Spinal Stenosis
,
Treatment Outcome
,
Low Back Pain
pp.93-99
発行日 2013年4月15日
Published Date 2013/4/15
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2013222847
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高齢者慢性腰痛症に対するプレガバリンの効果について検討した。3ヵ月以上持続する65歳以上の慢性腰痛患者32例を対象とした。プレガバリン投与により眠気・ふらつきを11例に、体重増加を1例に認めた。ふらつきを理由に服薬継続不可能であった2例を除き、4週間投与可能であったのは30例であった。神経障害性疼痛に対するプレガバリン投与4週後の効果は、著効5例、有効17例、無効8例で、効果出現までは平均10.2±5.6日であった。VAS改善率では神経障害性疼痛で有意に優れていた。JOAスコアとRDQでは神経障害性疼痛で有意差は認めなかったが、SF-MPQの改善は、両評価法とも神経障害性寮痛でS-PRIの4週における有意な改善を認めた。動作時腰痛を18例、歩行時腰痛を14例に認めた。プレガバリンの効果は歩行時腰痛において有意で、VASでは投与4週において動作時腰痛と有意差を認めた。
©Nankodo Co., Ltd., 2013