運動器疾患の画像診断
PET診断 18F-fluoride PETを用いた変形性股関節症の早期診断と病期進行予測
小林 直実
1
,
稲葉 裕
,
齋藤 知行
1横浜市立大学 整形外科
キーワード:
フッ素放射性同位体
,
変形性股関節症
,
ROC曲線
,
病勢悪化
,
早期診断
,
陽電子放射型断層撮影
Keyword:
Fluorine Radioisotopes
,
ROC Curve
,
Osteoarthritis, Hip
,
Disease Progression
,
Early Diagnosis
,
Positron-Emission Tomography
pp.202-206
発行日 2012年10月25日
Published Date 2012/10/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2013043405
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著者等は変股症に対して18F-fluoride PETを施行してきた。その中で、関節裂隙が保たれているにもかかわらず軟骨下骨に集積像を認める症例が散見され、X線学的変化が出現する前の骨代謝亢進が局所的に生じている可能性が示唆された。このような症例において、集積像出現後に関節症性変化が進行するのか否かは臨床的に興味深い点である。そこで今回、変股症における18F-fluoride PET集積像と病期進行との関連について、自験30例のデータをもとに検討した。その結果、集積像はその後の病期進行を示唆し、SUVmaxのカットオフ値6.5で病期進行の相対危険度が11.3、カットオフ値7.2で関節裂隙狭小化(1mm以上)の相対危険度が13.4であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2012