創外固定の原理と応用 基礎から新しい臨床展開まで
脊椎疾患に対する適応と成績 脊椎疾患に対する創外固定の応用
村田 英之
1
,
長野 昭
,
荻原 弘晃
,
小出 陽一
1菊川市立総合病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
自家移植
,
骨移植
,
内固定法
,
骨ねじ
,
骨板
,
術後管理
,
脊椎骨折
,
Ilizarov法
,
脊椎不安定症
Keyword:
Bone Plates
,
Bone Screws
,
Fracture Fixation, Internal
,
Radiography
,
Postoperative Care
,
Transplantation, Autologous
,
Bone Transplantation
,
Spinal Fractures
,
Ilizarov Technique
pp.174-178
発行日 2009年4月10日
Published Date 2009/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2009181723
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脊椎疾患に対しIlizarov脊椎創外固定器を用いて治療を行った6例(男2例・女4例・23~68歳)の成績を報告した。内訳は脊椎骨折4例(A群)、不安定性腰椎2例(B群)であった。創外固定を継続した期間はA群6~12週、B群3週・4週で、A群は抜去後に硬性コルセットを3ヵ月装着した。合併症は創外固定中に2例で刺入部の表層感染を、1例で深部静脈血栓症を認めた。A群では創外固定中あるいは抜去後に椎体の再変形、後彎増強、上位椎体の後方すべりを各1例認めたが、いずれも軽度であったため経過観察のみとし、更なる矯正損失は生じなかった。B群では創外固定中の疼痛の変化を評価して内固定術の必要性を判断し、1例は疼痛が軽減したため創外固定後3週でインストゥルメントを併用したL4~S1後側方固定術を行った。他の1例も固定により症状は消失したが、刺入部に表層感染が生じたため創外固定後4週でスクリューを抜去し、内固定術は中止した。
©Nankodo Co., Ltd., 2009