上肢の外科 最近の進歩
手関節・手疾患の治療 手関節尺側部障害の治療 尺骨短縮術の合併症 偽関節手術例の検討
中村 俊康
1
1慶応義塾大学 整形外科
キーワード:
偽関節
,
骨切り術
,
骨板
,
尺骨
,
手関節
,
術後合併症
,
下橈尺関節
Keyword:
Bone Plates
,
Osteotomy
,
Pseudarthrosis
,
Postoperative Complications
,
Ulna
,
Wrist Joint
pp.186-190
発行日 2008年10月10日
Published Date 2008/10/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2009019973
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当科で1991~2007年に尺骨短縮術を行った症例のうち偽関節となり再手術を余儀なくされた20例のデータをもとに、「偽関節の危険因子」「初回手術での至適プレート」「再手術での至適プレート」について検討した。その結果、偽関節の危険因子については、非偽関節群との比較解析より有意な因子として「男性の喫煙者」と「女性の高齢者」が抽出された。初回手術でのプレートについては、20例中14例で4穴プレート、6例で5穴プレートが用いられており、6穴プレート使用例での偽関節発生はなかった。再手術では、橈骨からの皮質骨の埋め込み移植および海綿骨移植とAO Modular Hand Systemの二重プレート固定術により全例で骨癒合が得られていた。
©Nankodo Co., Ltd., 2008