変形性関節症 最近の知識
変形性関節症の臨床 変形性関節症の手術的治療 重度の肘拘縮(含む変形性関節症)に対するわれわれの関節形成術の長期予後
津下 健哉
1
1あかね会広島手の外科・微小外科研究所
キーワード:
X線診断
,
関節形成術
,
変形性関節症
,
拘縮
,
創傷と損傷
,
肘関節
,
治療成績
,
野球
,
野球肘
Keyword:
Baseball
,
Arthroplasty
,
Contracture
,
Elbow Joint
,
Osteoarthritis
,
Radiography
,
Wounds and Injuries
,
Treatment Outcome
pp.97-102
発行日 2008年4月10日
Published Date 2008/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2008207263
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当科で関節形成術を行った重度の肘拘縮13例の長期予後について検討した。内訳は一次性変形性関節症(OA)が10例、外傷が2例、野球肘が1例であった。全例男性で、手術時年齢は41~66歳、術後経過年数は12~20(平均15.8)年であった。肘関節可動域(ROM)の平均値は術前が伸展-28.3°/屈曲102.9°、回外80.4°/回内63.3°で、術後は伸展-32.5°/屈曲120°、回外82.5°/回内68.8°であり、屈曲については18°の改善を認めた。JOAスコア(日整会肘機能評価法)では術前が57.8点、術後が86.2点、今回(1997年度)の評価では81.8点で、その機能は維持されていた。今回、等尺性筋力測定装置を用いて肘の屈曲、伸展力を測定したところ、肘屈曲力が11.2±3.7kgに対し伸展力は9.8±3.7kgで、伸展力が屈曲力に比して劣ったが、その差は軽度であり日常生活に影響はみられなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2008