運動器疾患の画像診断
X線診断 関節機能の評価 投球障害に対する潜在性の胸椎側方傾斜と肩甲骨位置異常への関与 立位両肩下垂位X線像を用いた検討
関 展寿
1
,
木戸 忠人
,
佐々木 寛
,
奥山 幸一郎
,
千葉 光穂
,
島田 洋一
1秋田労災病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
肩関節
,
胸椎
,
肩甲骨
,
肘関節
,
野球
,
立位
,
投球障害肩
,
野球肘
Keyword:
Baseball
,
Elbow Joint
,
Radiography
,
Posture
,
Shoulder Joint
,
Scapula
,
Thoracic Vertebrae
pp.10-13
発行日 2012年10月25日
Published Date 2012/10/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2013043371
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著者等は投球障害患者のX線検査として、筒井の提唱するT-view撮影を行ってきた。そのなかで、胸椎が側方に傾斜している患者が多数存在することに気づき、胸椎に傾きがあれば肩甲骨の位置も変化しうると考えた。そこで今回、投球障害患者95例のX線像をもとに、胸椎側方傾斜の頻度について調査するとともに、同傾斜と肩甲骨位置異常との関連性について検討した。その結果、胸椎(Th4)の側方傾斜が3°以上の者が29例(31%)存在した。この29例と側方傾斜3°未満の群とで[肩甲骨の外方化の程度][肩甲骨の高さ」を比較したところ、[肩甲骨の高さ]に有意な群間差が認められた。
©Nankodo Co., Ltd., 2012