発行日 2006年4月10日
Published Date 2006/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2006184926
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手根管症候群(CTS)に対する治療として2-portal techniqueを導入し,手技が安定した後にもさまざまな問題点に直面した.それらをもとにChow法合併症の発症機序を推測し,合併症を回避すべくその対策を立て,変法を考案・施行した.次に変法術中の手根管内組織に加わる圧を測定した.鏡視下開放術(ECTR)はChow原法で行い,従来の手根管開放(OCTR)は手掌内3~4cmの皮切で直視下にTCLを縦切した.臨床症状と理学的所見,運動神経遠位潜時(MDL),知覚神経伝導速度(SCV)を測定した.最終時の臨床症状,MDL,SCVの回復過程において両群間に差は認めなかった.しかし,ECTR群のほうがOCTR群よりも高頻度に術後正中神経機能の一時的あるいは軽度の悪化を認めた
©Nankodo Co., Ltd., 2006