発行日 2006年4月10日
Published Date 2006/4/10
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2006184917
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定量筋電図,腕神経叢造影,坐位鎖骨下動脈造影を用いた胸郭出口症候群の診断および治療,そして特発性と外傷性での治療成績の違いについて報告した.胸郭出口症候群と診断した77例93側を対象とした.保存的治療は特発性29側,外傷性19側に行った.特発性では優3側,良9側,可9側,不可8側であった.外傷性では優なし,良3側,可7側,不可9側であった.腕神経叢造影のtype別でも保存的治療成績に有意差は認めなかった.観血的治療は27側に行った.経腋窩第1肋骨切除術および前斜角筋切除術を25側に,経腋窩第1肋骨切除術のみを2側に行った.術後X線像にて気胸を1側に認め胸腔穿刺を行った.その他にMondor病を2側に認め,腕神経叢の癒着が非常に高度な外傷性胸郭出口症候群2側に一時的に鎖骨を切離して腕神経叢の剥離を行ったが,鎖骨偽関節を生じ骨移植を行った
©Nankodo Co., Ltd., 2006