発行日 2005年10月11日
Published Date 2005/10/11
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2006049567
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8週齢雌ラットの右脛骨骨髄を穿孔して作成した骨髄損傷モデルに,100mg/kg/日のステロイドを3日間臀筋内に投与し,骨再生過程におけるステロイドの影響を組織学的・分子生物学的に検討した.ステロイド投与群(M群)は組織学的に投与7日で新生骨と線維芽細胞様細胞が混在し,10,14日では対照群と比較してより多くの新生骨が残存していた.しかし,新生骨単位面積あたりの破骨細胞数は両群間で有意差を認めず,Cathepsin Kの免疫染色でも染色性に差を認めなかった.また,M群の最大骨量は対照群より有意に小さかったが,骨芽細胞分化マーカー(アルカリホスファターゼ,I型プロコラーゲンα1鎖,オステオポンチン,オステオカルシン)は両群間で差を認めず,ステロイドは出現した骨芽細胞の分化には影響を与えないと考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2005