特集 関節の再生医療
骨軟骨再生の画像診断
渡辺 淳也
1
1千葉大学 大学院医学研究院総合医科学講座
キーワード:
画像強調
,
関節軟骨
,
骨再生
,
骨疾患
,
骨髄疾患
,
骨嚢胞
,
骨膜
,
MRI
,
浮腫
,
大腿骨
,
軟骨疾患
,
肥大
,
癒着
,
三次元イメージング
,
骨棘
,
MPR (Multiplanar Reconstruction)
,
軟骨下骨
,
軟骨再生
,
横緩和時間
Keyword:
Tissue Adhesions
,
Bone Cysts
,
Bone Diseases
,
Bone Regeneration
,
Bone Marrow Diseases
,
Cartilage Diseases
,
Cartilage, Articular
,
Edema
,
Femur
,
Hypertrophy
,
Image Enhancement
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Periosteum
,
Imaging, Three-Dimensional
,
Osteophyte
pp.1288-1293
発行日 2017年12月19日
Published Date 2017/12/19
DOI https://doi.org/10.18885/J00282.2018087247
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はじめに
近年,軟骨損傷に対する再生医療として,自家 培養軟骨細胞移植術(autologous chondrocyte implantation;ACI)1)が用いられるようになり, 広範な軟骨損傷に対しても,より硝子軟骨に近い 良好な修復が望めるようになった。一方,ACIに よる再生軟骨であっても,症例によっては必ずし も良好な修復が得られず,力学的に脆弱な線維軟 骨で修復されるなどの問題が指摘されている。不 良な再生軟骨は,荷重に伴う力学的負荷により早 期に変性,崩壊し,再生軟骨の脱落を生じる可能 性がある。従って,個々の症例における治療効果 の判定や長期予後の予測には,再生軟骨の詳細な 評価を行う必要がある。 核磁気共鳴撮像(magnetic resonance imaging; MRI)は,軟部組織の非侵襲的評価法として最も 優れたモダリティであり,再生軟骨および周囲組 織の形態的,質的情報が詳細に得られる。また, 3T MRIの普及や,撮像シーケンスの進歩などに 伴い,より高い空間分解能での撮像が可能となっ てきた。本稿では,再生軟骨の最新のMRI評価法 について,実際の症例を例示して解説する。
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