発行日 2003年10月24日
Published Date 2003/10/24
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2004069940
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Electromagnetic field system PAL-I(日本エム・ディ・エム社)は,電気メスの数十倍にあたる13.56MHzの高周波エネルギーを熱エネルギーに変換することにより,組織の切開・蒸散や止血を行う手術器具であり,脳神経外科用に開発された.今回これを顕微鏡下脊椎脊髄手術27例に応用し,各疾患における有用性を検討した.その結果,頸椎椎間板ヘルニア,胸椎椎間板ヘルニア,腰椎椎間孔外ヘルニア等において,限られた作業空間で安全に操作を行う上で有用であった.又,脊髄髄膜腫摘出後に,発生母床である硬膜内層を容易に蒸散切除することが可能であった.脊髄腫瘍例では本器具による止血効果はあまりなく,頸椎砂時計腫のような大きな易出血性の腫瘍に対する使用は効率的でないと考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2003