発行日 2003年4月25日
Published Date 2003/4/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2003250319
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悪性骨・軟部腫瘍13例(男7例,女6例,平均25歳).骨腫瘍は4例で,発生部位は骨盤2例,上腕骨,橈骨各1例であった.軟部腫瘍は9例12病巣で,大腿部6例,足底部1例,手関節部原発malignant peripheral nerve sheath tumorの腋窩部・前腕部再発例,陰茎部原発横紋筋肉腫の大腿骨頭・鼠径リンパ節転移例であった.腫瘍切除術を行った後,アクリジンオレンジ(AO)を塗布して青色励起光照射により腫瘍細胞を可視化し,超音波メスで追加掻爬すると共に,励起光を10分間照射して残存腫瘍を除去した.又,5病巣には閉創後5Gyの体外照射を行い,10例には術前或いは術後の化学療法を施行した.術後6ヵ月~3年2ヵ月で,遠隔転移のあった3例は全例腫瘍死したが,他の10例は無病生存中である.局所再発は足底部横紋筋肉腫例と腋窩部転移病巣の2病巣で,再発率は12.5%であった.手術による機能障害は殆どみられず,AOによる有害事象も認めなかった
©Nankodo Co., Ltd., 2003