発行日 2000年10月25日
Published Date 2000/10/25
DOI https://doi.org/10.15106/J04037.2001106081
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人工股関節前置換術実施にあたり,3D-CTデータによる三次元シミュレーションシステムを用いて,ソケット及びステムの術前計画を行った.その結果,3D-CT切断像を用いた術前計画では,18例中15例が術中に選択したサイズと一致した.3例では,予想サイズより1サイズ小さい,ステムが使用された.この原因を三次元シミュレーションで確認した結果,大腿骨の前彎と頸部軸の捻れにより,前方から後方へ向かって挿入される傾向が多かった.又,頸部骨切り断面において後方の削りが不足すると,誤ってアンダーサイズを選択する危険性が大きかった.カスタムステム例では,近位部適合性を重視して前方・側方にフレアをつけた形状を用いており,大半の症例は後方の皮質骨を削る必要があった.この切削範囲を三次元シミュレーションで事前に確認しておくことが有用である
©Nankodo Co., Ltd., 2000