慢性疾患となった骨髄腫-どのように診断するか? どのように付き合っていくか? 標準的な治療法とエビデンス
地固め療法,維持療法の意義は?
山本 豪
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1国家公務員共済組合連合会虎の門病院 血液内科
キーワード:
自家移植
,
骨髄腫-多発性
,
造血幹細胞移植
,
維持化学療法
,
地固め療法
Keyword:
Multiple Myeloma
,
Transplantation, Autologous
,
Hematopoietic Stem Cell Transplantation
,
Maintenance Chemotherapy
,
Consolidation Chemotherapy
pp.905-908
発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017361086
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骨髄腫の初期治療(あるいは自家移植)の後に,より深く,より長い奏効を目指して地固め療法や維持療法が試みられている.現在までに,多くの臨床試験で,地固め療法や維持療法によるPFSの延長効果が示されているが,OSの延長効果については一定ではない.これまでは,thalidomide,lenalidomide,bortezomibが中心に検討されているが,抗体薬やほかの新規薬剤(とくに内服薬)などが維持療法の候補薬剤として期待されている.地固め療法や維持療法の最適な薬剤や治療期間については,初期治療や自家移植などを含めた全体の治療のなかで,効果と副作用や費用などを考慮に入れて検証していくことが必要である.
©Nankodo Co., Ltd., 2017