慢性疾患となった骨髄腫-どのように診断するか? どのように付き合っていくか? その他の治療法
骨髄腫に対する同種造血幹細胞移植 本当に根治できる?
賀古 真一
1
1自治医科大学附属さいたま医療センター 血液科
キーワード:
自家移植
,
同種移植
,
骨髄腫-多発性
,
造血幹細胞移植
,
Lenalidomide
,
維持化学療法
Keyword:
Multiple Myeloma
,
Transplantation, Autologous
,
Transplantation, Homologous
,
Hematopoietic Stem Cell Transplantation
,
Maintenance Chemotherapy
,
Lenalidomide
pp.915-918
発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017361088
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
同種移植は自家移植では目指せない根治を期待できる治療である.高い治療関連合併症が問題となるため,自家移植に引き続くタンデム同種ミニ移植として行われるのが望ましい.graft-versus-myeloma効果は限定的であり,同種移植施行前に自家移植などで十分に腫瘍量を減らしておくことが大切である.新規薬剤で骨髄腫の治療成績が向上するなか,同種移植の役割は確立したものではない.5~10年以上といった長期の疾患コントロールを見据えて,全身状態のよい比較的若年の患者において症例ごとに検討する必要がある.
©Nankodo Co., Ltd., 2017