海外に行くと言われたら-渡航前後の医学的問題について 渡航関連感染症を経路別に考える
動物由来の感染症
古本 朗嗣
1
,
西山 明
1労働者健康安全機構長崎労災病院 感染症内科
キーワード:
狂犬病
,
狂犬病ワクチン
,
疾病媒介生物
,
予防接種
,
曝露後予防
,
旅行医学
,
輸入感染症
Keyword:
Communicable Diseases, Imported
,
Disease Vectors
,
Rabies
,
Rabies Vaccines
,
Vaccination
,
Travel Medicine
,
Post-Exposure Prophylaxis
pp.929-932
発行日 2017年5月1日
Published Date 2017/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017209333
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海外渡航する日本人は毎年1,600万人を超え,渡航先,旅行スタイルも多様化し,狂犬病やウイルス性出血熱など致命的疾患も含め多様な微生物による動物由来感染症の増加が危惧される.診療時には渡航先,接触した動物の種類,渡航前のワクチン接種歴を確認する.症状,潜伏期間の推定から診断を進め,必要に応じ行政検査を依頼し,治療を行う.狂犬病のリスクがある場合は曝露後ワクチン接種も実施する.本疾患の予防対策として渡航先,動物接触のリスクを勘案し,狂犬病や破傷風のワクチン接種,咬傷時の対応などの啓蒙が重要である.
©Nankodo Co., Ltd., 2017