海外に行くと言われたら-渡航前後の医学的問題について 渡航関連感染症を経路別に考える
旅行者の経口感染症
山口 征啓
1
1健和会大手町病院 総合診療科
キーワード:
肝炎-A型
,
腸チフス
,
予防接種
,
旅行
,
感染症伝播
,
腸チフス-パラチフス混合ワクチン
,
A型肝炎ワクチン
,
アジア
,
アフリカ
,
旅行医学
,
輸入感染症
Keyword:
Communicable Diseases, Imported
,
Africa
,
Asia
,
Hepatitis A
,
Typhoid Fever
,
Typhoid-Paratyphoid Vaccines
,
Vaccination
,
Travel
,
Disease Transmission, Infectious
,
Hepatitis A Vaccines
,
Travel Medicine
pp.915-918
発行日 2017年5月1日
Published Date 2017/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017209331
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経口感染症は予防が重要であり,避けるべき食べ物や手指衛生のタイミングについて渡航前にカウンセリングを行う.旅行者下痢症以外では腸チフスとA型肝炎が重要であり,どちらもワクチンで予防することができる.腸チフスはインドおよび東南アジアで流行しており,血液培養で診断される.治療には第3世代セファロスポリンやazithromycinを使用する.A型肝炎はインド,サハラ以南のアフリカを中心に開発途上国で広く蔓延しているが,先進国でも散見される.頻度が高く,まれに劇症化することがある.
©Nankodo Co., Ltd., 2017