心臓の虚血?-病態生理と臨床のはざまを埋める 長期(もしくは逆紹介後)の管理 先生ならどうする?
患者に応じた目標設定と新しい食事指導の考え方 heart nutritionの立場から
宮島 功
1
1近森会近森病院 臨床栄養部
キーワード:
減塩食
,
死亡
,
所得
,
心不全
,
ライフスタイル
,
肥満
,
リスク
,
栄養補助
,
心筋虚血
,
栄養指導
Keyword:
Death
,
Diet, Sodium-Restricted
,
Heart Failure
,
Life Style
,
Income
,
Obesity
,
Risk
,
Myocardial Ischemia
,
Nutritional Support
pp.473-476
発行日 2017年3月1日
Published Date 2017/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017135867
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高血圧,耐糖能異常,肥満などは虚血性心疾患の危険因子とされ,これらは生活習慣の是正により改善が見込まれる.虚血性心疾患の発症,再発の予防および心不全の増悪・再入院の回避には,減塩は食事療法の基本である.日本人の食塩摂取量は平均10.0gであり,目標とされる8.0g未満より多い.年齢階級別では,60~69歳が最も塩分摂取量が多く,70歳以上となると摂取量が減少する.これは,食事摂取量自体の低下が考えられる.患者背景,生活状況,経済状況および,患者の病態や病期を理解したうえで,患者個々に応じた目標設定と患者教育が必要である.食欲低下や体重減少がある場合には,一時的に塩分制限を緩め,食事摂取量を促すことも重要である.
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