心臓の虚血?-病態生理と臨床のはざまを埋める 長期(もしくは逆紹介後)の管理 先生ならどうする?
薬物治療 アドヒアしたくない,できない患者をどうするか
後町 陽子
1
,
佐古 守人
1ケアネット
キーワード:
薬剤処方
,
退院
,
心筋虚血
,
患者アドヒアランス
,
ノンコンプライアンス
,
移行期のケア
Keyword:
Transitional Care
,
Patient Compliance
,
Patient Discharge
,
Drug Prescriptions
,
Myocardial Ischemia
,
Medication Adherence
pp.477-480
発行日 2017年3月1日
Published Date 2017/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017135868
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至適薬物療法への良好なアドヒアランスは虚血性心疾患の予後の改善と医療費の抑制に寄与する.期待される効果が得られない場合は増量・追加処方の前に服薬アドヒアランスと相互作用を確認する.アドヒアランス低下の要因を大別すると「服薬しない」場合と「服薬できない」場合,またはその複合があり,改善にはそれぞれに応じた対策が必要である.副作用経験はアドヒアランス低下の原因になりうるため,好発時期と症状,対処について事前に患者に伝える.「服薬できない」患者のアドヒアランス向上には用法の簡素化が有効である.アドヒアランス確認および処方最適化の最良のタイミングの一つは入院時である.アドヒアランス確認や減薬後のフォローアップには薬剤師の活用が有用である.
©Nankodo Co., Ltd., 2017