心臓の虚血?-病態生理と臨床のはざまを埋める 長期(もしくは逆紹介後)の管理 先生ならどうする?
リハビリテーション・フレイル・ロコモティブシンドローム 運動しろと言われても
安達 裕一
1
,
齊藤 正和
1日本心臓血圧研究振興会附属榊原記念病院 理学療法科
キーワード:
運動療法
,
虚弱高齢者
,
心筋虚血
,
診療ガイドライン
,
心臓リハビリテーション
,
ロコモティブシンドローム
Keyword:
Cardiac Rehabilitation
,
Exercise Therapy
,
Frail Elderly
,
Myocardial Ischemia
,
Practice Guidelines as Topic
pp.469-472
発行日 2017年3月1日
Published Date 2017/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017135866
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運動療法を中心とした心臓リハビリテーションは虚血性心疾患の危険因子を是正し,QOLや生命予後を改善する"治療戦略"の一つである.心臓リハビリテーションのエビデンスは,主に安定期(回復期)にある心疾患患者を対象に,持続的な有酸素運動を中心とした運動療法を実施した臨床研究に基づいている.持続的な有酸素運動が可能な症例では,心肺運動負荷試験の結果に基づいて運動処方を行い,段階的に運動負荷や運動時間を漸増させることが推奨される.フレイルやロコモティブシンドロームなどにより,身体機能が低下している症例では,持続的な有酸素運動が実施できない場合が多いため,虚血性心疾患の重症度分類に加えて,身体機能に応じたテーラーメイドの運動療法を実施することが必要となる.
©Nankodo Co., Ltd., 2017