心臓の虚血?-病態生理と臨床のはざまを埋める 治療・予防 王道を学べ
経皮的冠動脈インターベンション(PCI) 日本では知らずに過ごせない
野池 亮太
1
,
松野 俊介
1心臓血管研究所附属病院
キーワード:
Aspirin
,
冠動脈疾患
,
バルーン冠動脈形成術
,
多剤併用療法
,
ドラッグデリバリーシステム
,
冠動脈アテローム切除術
,
吸収性インプラント
,
薬剤溶出性ステント
,
組織足場
,
Thienopyridines
,
経皮的冠状動脈インターベンション
Keyword:
Aspirin
,
Coronary Disease
,
Drug Therapy, Combination
,
Angioplasty, Balloon, Coronary
,
Drug Delivery Systems
,
Atherectomy, Coronary
,
Absorbable Implants
,
Drug-Eluting Stents
,
Tissue Scaffolds
,
Thienopyridines
,
Percutaneous Coronary Intervention
pp.427-432
発行日 2017年3月1日
Published Date 2017/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017135859
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今日のPCIは薬剤溶出性ステント(DES)がその中心を担っている.DES特有の問題も認めるが,第二世代,第三世代と改良を重ねるにつれ治療成績の改善を認めている.左主幹部(LMT)病変や3枝病変といった重症冠動脈疾患は冠動脈バイパス術(CABG)が推奨されているが,複雑性の軽度な症例に関しては,PCIとCABGに予後の差はなく,今後PCIの治療適応が拡大する可能性もある.ベアメタルステント(BMS)では1ヵ月間,DESでは12ヵ月間以上の抗血小板薬2剤併用療法が推奨されている.ステントを用いないPCIとして,方向性冠動脈粥腫切除術(DCA)や薬剤塗布型バルーン(DCB),生体吸収性スキャフォールド(BVS)等が開発され,注目を集めている.
©Nankodo Co., Ltd., 2017