プライマリケア医もできる! 関節リウマチ診療 関節リウマチ治療各論 エビデンスも踏まえて
生物学的製剤を使いこなす(TNF阻害薬以外)
尾崎 吉郎
1
1関西医科大学附属病院 リウマチ・膠原病科
キーワード:
Methotrexate
,
関節リウマチ
,
感染
,
自己抗体
,
生物学的製剤
,
多剤併用療法
,
リウマトイド因子
,
Adalimumab
,
Tocilizumab
,
Cyclic Citrullinated Peptide
,
休薬
Keyword:
Adalimumab
,
Arthritis, Rheumatoid
,
Biological Products
,
Autoantibodies
,
Drug Therapy, Combination
,
Infection
,
Methotrexate
,
Rheumatoid Factor
,
Cyclic Citrullinated Peptide
,
Tocilizumab
pp.1161-1165
発行日 2016年5月1日
Published Date 2016/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016214746
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TNF阻害薬と非TNF阻害薬の間で,奏効率などに大きな差はない.ほかの製剤と異なり,abataceptはリウマトイド因子(RF)や抗シトルリン化ペプチド抗体(ACPA)の陽性症例で奏効率が高い.tocilizumabではMTXの併用の有無で奏効率に差がないという報告も散見される.tocilizumabでは非常に強く炎症反応が抑制されるため,アミロイドーシスの合併が危惧される場合,よい適応となる.安全性では,やや非TNF阻害薬が優れている傾向があるが,tocilizumabでは感染症の際にCRPの上昇がマスクされることがあり注意を要する.寛解導入後の休薬について,非TNF阻害薬での明確なエビデンスは乏しいが,実臨床では休薬後も寛解が維持される事例は散見される.
©Nankodo Co., Ltd., 2016