肺高血圧症-初期診断・治療・管理のすべて 難治性肺高血圧症に対する最新内科治療とその限界
肺疾患関連肺高血圧症の考え方と薬物療法の可能性
谷口 博之
1
,
木村 智樹
1公立陶生病院 呼吸器・アレルギー疾患内科
キーワード:
肺高血圧症
,
治療成績
,
肺炎-間質性
,
肺疾患-慢性閉塞性
,
Riociguat
,
Phosphodiesterase 5 Inhibitors
Keyword:
Hypertension, Pulmonary
,
Lung Diseases, Interstitial
,
Treatment Outcome
,
Pulmonary Disease, Chronic Obstructive
,
Phosphodiesterase 5 Inhibitors
,
Riociguat
pp.461-464
発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2016187525
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肺疾患関連肺高血圧症に対する肺動脈性肺高血圧症(PAH)特異的治療薬の効果について,慢性閉塞性肺疾患(COPD),間質性肺炎(IP),CPFE(combined emphysema/fibrosis syndrome)を中心に研究されている.COPDやIPを対象とした試験において,ホスホジエステラーゼ5(PDE5)阻害薬やエンドセリン受容体拮抗薬では有効とする報告もみられるが,RCTで有効性を証明できた薬剤はない.CPFEについては,前向きの報告がまだない.本邦からの他施設・後ろ向きの報告ではPDE5阻害薬の可能性が示唆されているが,前向きに証明する必要がある.可溶性グアニル酸シクラーゼ刺激薬であるriociguatについては,現在特発性肺線維症(IPF)に合併したPHに対するRCTが行われており,その結果が待たれる.
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