薫風吹く膠原病診療-臨床を駆ける進歩の風
特殊病態診療の進歩 膠原病に伴う肺高血圧症
水野 篤
1
,
仁多 寅彦
,
岡田 正人
1聖路加国際病院 循環器内科
キーワード:
Epoprostenol
,
Raynaud病
,
結合組織疾患
,
呼吸機能検査
,
心エコー図
,
生存率
,
多剤併用療法
,
経口投与
,
肺高血圧症
,
Endothelin Receptors
,
早期診断
,
Phosphodiesterase 5 Inhibitors
,
WHO分類
Keyword:
Administration, Oral
,
Connective Tissue Diseases
,
Drug Therapy, Combination
,
Echocardiography
,
Hypertension, Pulmonary
,
Epoprostenol
,
Raynaud Disease
,
Respiratory Function Tests
,
Survival Rate
,
Receptors, Endothelin
,
Early Diagnosis
,
Phosphodiesterase 5 Inhibitors
pp.619-622
発行日 2011年4月1日
Published Date 2011/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011160959
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・膠原病関連肺動脈性肺高血圧症(CTD-PAH)は肺動脈性肺高血圧症(PAH)の原因として頻度が高く、特発性PAH(iPAH)と比較し予後不良である。・WHO Class I/IIの早期段階におけるPAHの診断を目標とし、ハイリスク群においては心エコー、呼吸機能検査などを含めた定期的スクリーニングが必要である。・WHO Class III以降での治療開始では、数ヵ月以内にWHO Class IIへ改善できるように、必要に応じてエンドセリン受容体拮抗薬、PDE5阻害薬、プロスタサイクリン製剤を順次併用する。・全身性エリテマトーデス(SLE)、混合性結合組織病(MCTD)におけるPAHにおいては、免疫抑制薬による治療により改善される可能性が示唆されており、全身性硬化症(SSc)のPAHとは区別が必要である。
©Nankodo Co., Ltd., 2011